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サモンナイトN3
[28]サモさん ◆zHt6XgZ6n2 :2015/11/03(火) 21:59:04 ID:SC4Z3sMc アリーゼ「わぁ……佐門さんってキュピーと会話できるんですね!」 佐門「キュピー……あぁ、コイツか つっても実際は会話できてる訳じゃねぇよ。 でも、召喚師やってると何となく声の出方と間で召喚獣の事がわか……うわっ!」 アリーゼ「ひっ」ササッ キュピー「きゅーーー!」コロンコロン 乗り突っ込みの様に声を上げて立ち上がる佐門。 大きな声に驚き岩陰に隠れる、アリーゼ。 転がるキュピー。 三者三様のリアクションに性格がにじみ出る。 たとえば…… 佐門は物事を1つずつしか処理できない不器用な男。 アリーゼは自分の意見をすぐに引っ込めてしまう引込み思案。 キュピーは……ただ、周りに乗ってみただけであろう(恐らく)
[29]サモさん ◆zHt6XgZ6n2 :2015/11/03(火) 22:06:31 ID:SC4Z3sMc アリーゼ「うぅ……」じわっ 佐門「ゲッ!」 涙腺を緩ませる少女。 先ほどの物事がおのずと重なり、そこに罪悪感がプラスされる。 といっても、ほんの数十分前の出来事。 人間、そんなにすぐには変れない訳で…… アリーゼ「うっ……ひっく……」ポロ 佐門「オウノゥ!! あー、ソーリィソーリィ! あーーーー! あーーー!」 ぐるぐると思考が回る。混乱のあまり唐突にエセ外人化する、佐門。 当然である。そんなに器用な脳みそをしている訳でもなく、 こういう子供らしい子供を相手にした経験もないのだ。 結果、佐門の口からとっさに出てきた言葉は…… 佐門「……! しょ、小説びしょぬれにしてすいませんでしたぁーーー!」 借りた小説に対しての唐突過ぎる謝罪であった。 アリーゼ「……えっ」パチクリ ななめ上にそれた勢いある謝罪により訪れた謎の間。 涙は止まったが、止めたというより戸惑いにより流れる理由を見失ってしまったという方が正しい。 アリーゼ「あっ、えっと、その…………予備はありますから」 佐門「はい、ありがとうございます!! ます!」 イマイチ会話が成立しない二人であった。
[30]サモさん ◆zHt6XgZ6n2 :2015/11/03(火) 22:30:57 ID:SC4Z3sMc ■アリーゼ説明中■ 佐門「……えっ、釣り?」 アリーゼ「はい! アティさんは凄く釣りが上手なんですよ! バァー!ってお魚を獲っちゃうんです! それからササッ!って調理しちゃって」 佐門「ほー……(もう打ち解けてるんだな、アティ。女同士だからってのもあるけど この辺はアイツの人徳がなせる技だな。なお、俺はかなり苦労した模様)」 アリーゼ「それで、それで!」 佐門「おー、そうかそうか」 とりあえず楽しい事はしゃべりたいという子の様なので 勢いが弱まるまではマシンガントークさせておく事にした佐門。 なお、勢いが強すぎて半分くらいした聞き取れていない(勢いに圧されて) アリーゼ「……あっ、そういえばアティさんを見かけませんでしたか?」 佐門「そう、そ……えっ、アティ?」 アリーゼ「はい、確か護人さん?を説得に行くとか……そんな事を言っていたのを偶然聞いて」 佐門「……そういえば」
[31]サモさん ◆zHt6XgZ6n2 :2015/11/03(火) 22:32:19 ID:SC4Z3sMc 先着1名様で ★アティはどこへ行く→!card★ と書き込んで下さい。スートによって分岐します。 ダイヤ→鬼妖界 ハート→機界 スペード→霊界 クラブ→獣界 JOKER→帝国軍の潜伏地に突っ込む
[32]名無しさんと創る物語:2015/11/03(火) 23:13:55 ID:??? ★アティはどこへ行く→ ハート4 ★
[33]サモさん ◆zHt6XgZ6n2 :2015/11/07(土) 00:00:15 ID:qnAo4/wg ★アティはどこへ行く→ ハート4 ★ ハート→機界 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 佐門「機界の方に行くアティを見た様な…… ……えっ、まじかよ。アルディラさんは多分、護人の中でいっちばん気難しいぞ!!」 集いの泉での会合。 ファルゼンの説得で態度を和らげてくれたものの 彼女だけは唯一、佐門の存在に難色を見せていた人物だった。 最も、ある程度の関わりを持った今は 佐門が『はぐれ』であるという共感を呼んだ部分を差し引いても彼女が 十分に優しい女性であるという事は間違いないのだが…… 佐門(長年凝り固まった『この世界の人間』に対しての排他的な思想。 簡単には崩せるとは思えねぇぞ……いや、まず無理だろ。 アティもあのつき放し方でなんとなく分かっていた筈だろ。なんで……) アリーゼ「……アティさん、出かける時に言ってました」 佐門「えっ?」 アリーゼ「カイルさんには説得なんて言って出てきたけど、そんなの建前で。 自分勝手だけど、本当はただ話がしたい。だって……」 ―――このままじゃあの人たちが悲しすぎるから!
[34]サモさん ◆zHt6XgZ6n2 :2015/11/07(土) 00:29:13 ID:qnAo4/wg アリーゼ「笑いながら、そう言ってました……」 佐門「…………そうか」 過去に縛られ、動けなくなってしまう事。 前に進む事をやめてしまう事。 それは停滞という名の思考放棄……苦痛の無い世界。 佐門(アティ、お前ははそれを知っているんだな…… だからこそ、アルディラさんの所に行ったのか……) 停滞とは緩やかに破滅へ進んでいく自殺の様な物。 笑えず、泣けず、喜びもない。全てが偽者の世界……だが痛みもない。 多くの人は変化を恐れる故にそれを甘受し、研磨を忘れゆっくりと死んでいく。 墓標に手向けられた花が少しずつ枯れていく様に、少しずつ……少しずつ…… 佐門(利用し、捨てられた……だからこそ島の住人たちは人間に絶望し 目を閉じ、身を寄せ合った。自分たちだけの優しい世界に閉じこもった……) ―――先輩! この後暇ならバスケの練習手伝ってくださいよ! ―――えぇー! 先輩。バレーの方が楽しいですって! ―――お前ら、テスト期間ぐらい真面目にしたらどうなんだ……大体、先輩も浪人組なんですから…… ―――と、トウヤ君……それ、先輩が気にしてる事…… ―――だぁーーー!俺を先輩と呼ぶな、こうは……同輩ぃーーー!!
[35]サモさん ◆zHt6XgZ6n2 :2015/11/07(土) 00:46:11 ID:qnAo4/wg 佐門(……楽だよな。同じ苦しみを抱えた奴らとツルむのは 安らぐよな。ずっと続かないと分かっていながらも……) ―――このままじゃあの人たちが悲しすぎるから! 佐門(アティ、お前は凄いな。同じ苦しみを抱えているからこそ、 周りの人の背中を押すんだな。取り残されるのを恐れず……) アリーゼ「……佐門さん?」 佐門(……大丈夫、お前は取り残されない。お前が背中を押した人たちは お前の手を引いて向こう側に連れて行ってくれる……お前は俺とは違う) アリーゼ「……うぅ」 佐門(……あぁ、ちくしょう! 違う、違うな。 なんでもかんでも理由を他人に押し付けて…… 卑怯な奴だな、俺は! そう、そうだ! あれほど昔は変りたい、変りたいって思っておきながら俺は……) ―――今は、変化を恐れてるんだ……
[36]サモさん ◆zHt6XgZ6n2 :2015/11/07(土) 00:47:12 ID:qnAo4/wg 佐門「……アリーゼちゃん! 俺、行ってくるわ!」 アリーゼ「!!」ビクビク 大声に驚き、甲板のタルの陰に隠れるアリーゼ。 だが、数日の団体生活で少しは人見知りも緩和された様で…… アリーゼ「……ど、どちらにですか?」 わずかに顔を物陰から覗かせ、泣きそうな顔でそう言った。 佐門「それは……」 A:アティの援護に機界集落へ B:仲間は信じる者! 一番偉そうなヤッファを説き伏せる C:……おや、今人影が…… 先着1名様、ageでお願いします
[37]名無しさんと創る物語:2015/11/07(土) 02:11:38 ID:HV4hlYZc A
[38]サモさん ◆zHt6XgZ6n2 :2015/11/07(土) 20:11:22 ID:qnAo4/wg >A:アティの援護に機界集落へ ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 佐門「機界集落だ。アティ一人より少しはマシになるだろ」 感情に訴えかける言葉は直球な分伝わりやすく、 遠回りな言葉や安易な謝罪。そういったものより共感を与えられる可能性がある。 しかし、反面。その時の相手の精神状況に成功率が依存する 所謂『一か八』な非情にリスクの高い物なのであるという事も間違いない。 アリーゼ「……あの! わ、私も……」 佐門「いや、アリーゼちゃんは此処にいてくれ。 まだ島の人たちは外からの存在に緊張してるしな……」 アリーゼ「……そうですね、分かりました」シュン 佐門(こ、心がいてぇ……純真な子や 全くこっちを疑わない奴に対しての嘘ほどキツイもんはねぇ……だけど) ……カサッ 佐門(島の住人って感じじゃねぇな。人間……だと思うが、気配が薄い。不気味だな) タッタッタッ ギジュ「あーー、ようやく解放されたぜぇ!」 佐門「あ、ギジュじゃん。悪いんだけどカイルたちに一つ、伝言を頼むわ。全員にな」 ギジュ「な、なにぃいいいいいーーー!!! パシリから解放されてまたパシリとかふざけんじゃねぇぞーーー! くそ、やるけどよぉ!」
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0ch BBS 2007-01-24