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ペア麻雀選手権!
[205]◆Subara.Qc. :2013/08/26(月) 16:09:11 ID:???
恒子「さあ第二試合、小鍛治プロはまずはどのペアに注目ですか?」
健夜「どのペアも気になりますが…どうなるか予測がつかないのは松実&宮永ペアかな…」
恒子「ほう、その心は!」
健夜「カンからの嶺上開花を得意とする宮永選手ですが、カンドラにはあまり縁がありませんでした。
それが松実選手と組んだことでどうなるか…」
恒子「カンしてドラが増えるなら高打点出しまくりですね!」
省11
[206]◆Subara.Qc. :2013/08/26(月) 18:11:51 ID:???
―回想・顔合わせ―
玄「えっと…はじめまして?です…?」
咲「…はい、ちゃんとお話しするのは初めてですね…」
玄「…………」
咲「…………」
玄(あの宮永さんの妹さん…。そして、全国で穏乃ちゃんを倒した清澄の大将さん…)
咲(和ちゃんの元先輩…。決勝でお姉ちゃんと優希ちゃんと打った、ドラの人…)
玄咲((知ってるのに、知らない人だ……))
[207]◆Subara.Qc. :2013/08/26(月) 18:14:26 ID:???
玄(どうしよう…話題が無いのです…おもちも…)
咲(何を話せばいいのかな…)
玄(あ、そうだ!)
玄「ぜ、全国大会ではお姉さんにお世話になりましたのです!私、お姉さんと麻雀打ったんですよ!」
咲「はい…見てましたから」
玄「そ、そうだよね…」
咲「…………」
玄「…………」
[208]◆Subara.Qc. :2013/08/26(月) 18:32:42 ID:???
玄「……そういえば、お姉さんとはどうして長野と東京と別々に?」
咲「あっ…えっと…」
――一言では答え難い質問に、咲は一瞬口ごもる。
玄も空気が読めない子ではない。その変化は敏感に察していた。
玄「あ…変なこと聞いちゃったかな?」
咲「ううん、いいんです。もう仲直りしましたから…」
咲「…ちゃんと、お話しますね」
[209]◆Subara.Qc. :2013/08/27(火) 18:56:25 ID:???
――これから照とも戦うかもしれない、大会の相方。
内緒にしておいたままで、いざというときに心配をかけたくはない。
そして何より、他人に笑って話せるようになった事なんだという自信が、咲自身にも欲しかった。
玄「そ、そんな大事そうなお話…私が聞いちゃっていいんですか?」
咲「はい…!聞いてもらいたいんで、お願いします!」
――インターハイ終了後、ようやく和解することができた宮永姉妹。
意を決して、咲はその経緯を語り出す。
[210]◆Subara.Qc. :2013/08/27(火) 18:58:46 ID:???
咲「――というわけ、なんです…」
玄「……宮永さん……」
ギュッ
咲「!?」
――ひととおり話し終え、一息ついたそのとき。
玄は思わず咲を抱きしめていた。
[211]◆Subara.Qc. :2013/08/27(火) 19:01:34 ID:???
玄「よかったね…仲直りできて、よかったね…」
咲「あ、あの、松実さん?」
――抱きしめたまま泣きながら、玄は静かに語りかける。
玄「私にも…おねーちゃんがいるの…」
咲「……はい」
玄「ずっと一緒で大好きで…お姉ちゃんと離れ離れになるって思ったら、私…」
――決して饒舌で喋りが達者なわけではない。
でも、ただやさしく抱きしめてくれるそのことが…咲には嬉しかった。
省10
[212]◆Subara.Qc. :2013/08/27(火) 19:04:46 ID:???
玄「大切な人と離れ離れになることって…辛いよね…
でも、しなくちゃいけないお別れっていうのもあって…
私はそこで、それでも待っていたいって思ったの」
咲(……?)
玄「私は昔から…、ずっと、待っている人だった…。
宮永さんは…待っているんじゃなくて、自分から会いに行こうとしたんだね…強いね…」
咲「そんな…。私なんて自分じゃ何もできなくて…最初は、逃げていただけです」
咲「…会いに行けたのは、和ちゃんたちのおかげなんです」
省6
[213]◆Subara.Qc. :2013/08/27(火) 19:06:50 ID:???
玄「そうだ!和ちゃんと言えば!最近のおもちはどんな感じなのでしょうか!」
咲「お、おもち?」
玄「インハイ会場では遠くから見えただけだったけど!高校に入ってまた成長してるよね!」
咲「あ、そ、そうですね…」
――わりと脱線もしたけれど、大切な人への想いを語り合い、知り合った二人だった。
玄「おもちもちもち!」
[214]◆Subara.Qc. :2013/08/27(火) 19:08:42 ID:???
咲「…こんなに聞いてもらってありがとうございました」
玄「こちらこそ!一緒にがんばろうね!宮永さん!」
咲「あっ…、できれば、宮永さんじゃなくて」
玄「?」
咲「せっかくのパートナーですから…、咲でいいです。お姉ちゃんとも被っちゃうし」
玄「…うん!わかったよ!」
玄「よーし!それじゃ、私のことも玄おねえさんと呼んでくれていいのです!」
咲「あ、それはいいです」
玄「おや?」
[215]◆Subara.Qc. :2013/08/27(火) 19:10:58 ID:???
咲「えっと、まあなんというか、普通に」
玄「?」
咲「……よろしくお願いします、玄さん」
玄「うん!よろしくなのです、咲ちゃん!」
――
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